コラム

梅雨と屋根

梅雨と屋根

年々、異常気象のニュースを耳にする機会が増えています。
今年は、九州南部が平年よりかなり早く沖縄より先に梅雨入りしました。


今や「線状降水帯」という言葉も、すっかり私たちの生活に溶け込みつつある中こうした気象の変化とともに、増えているのが住宅トラブル。
中でも最も多いのが「雨漏り」です。

🏠雨漏りってどうして起こるの?

家の外側、つまり屋根や外壁には、たくさんの継ぎ目があります。
見た目には分かりづらくても、ほんの少しのすき間があるだけで、水はそこからスーッと入り込んでしまいます。
これは「毛細管現象(もうさいかんげんしょう)」という、細い隙間に液体が重力に逆らって上昇する現象です。
屋根材(瓦やスレートなど)がずれていたり、ひびが入っていたりすると、毛細管現象が起こるのです。

 

屋根材の下にある雨水を防ぐための「防水シート(ルーフィング)」が、古くなって破れたり傷んでいればさらに雨水は進行し、やがては部屋の天井などに地図のような形で現れてきます。
また、釘やビスを打った場所も、長年の間に周りが緩くなり小さなすき間ができ、雨水の通り道になってしまいます。

同じように注意が必要なのが、屋根同士が交差する「谷」の部分や、壁と1階の屋根が接続する「取り合い部分」と呼ばれるところです。
こういった場所は、雨水が集まりやすく、流れも複雑になるので、きちんと防水処理をしていないと、雨漏りしやすくなるのです。

そして、近年人気の「軒ゼロ住宅(軒の出がないデザイン住宅)でも、雨漏りの報告が相次いでいます。
スタイリッシュな見た目で人気ですが、軒の出がないことで軒天による雨のバッファが効かず、直接的に雨を受けやすい構造です。
特に、線状降水帯のような強烈な雨では、屋根と壁の取り合い部分(接合部)が常に外気や雨にさらされるため、日々の紫外線や風雨による劣化が早く、打ち付けるような豪雨時には、その劣化した箇所から雨水が内部へ侵入し雨漏りへと進行してしまいます。

梅雨や台風シーズンを迎える前に、点検・メンテナンスを行うことが何よりの対策になります。
しかし点検や修理をしても、またすぐにトラブルが起きては意味がありません。
先を見据えて「どんな材料を使うか」という選択も、重要なことかと私は思います。

【次回のコラム予告】


次回は、災害と屋根Vol.1をテーマにお届けします。

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