前回は、ナフサがプラスチックや塗料、防水材などの原料となり、住宅のさまざまな資材に使われていることをご紹介しました。
では、ナフサの価格が上がったり供給が不安定になったりすると、家づくりにはどのような影響があるのでしょうか。
実は、木材や設備機器だけでなく、普段はあまり意識しない「見えない資材」の価格変動が、住宅コストを押し上げることがあります。
ナフサショックで影響を受けやすい部位
特に影響が大きいのは、石油化学製品を多く使用している部位です。
・断熱材
・屋根・外壁の防水部分
・配管設備
・壁紙などの内装材
なかでも、断熱材やシーリング材、防水材は価格変動の影響を受けやすい資材として知られています。
屋根工事にも大きな影響があり、ナフサショックは屋根材そのものよりも、むしろ工事に欠かせない副資材に現れやすいのが特徴です。
屋根工事では、屋根材の下に敷くルーフィング(防水シート)や、棟や取り合い部に使用するシーリング材、防水テープなど、多くの石油化学製品が使われています。
(※シーリング材(コーキング材)とは、建物の外壁の目地や水回りの隙間などを埋め、気密性や防水性を高めるために使われる充填剤です。)
これらは雨漏りを防ぎ、屋根の性能を支える重要な材料です。
どれかひとつでも不足すると、屋根材本体が現場に届いていても施工を進めることができません。

また、このような副資材の価格上昇は、一見すると小さな変化に見えても、住宅1棟あたりで積み重なることで、工事全体のコストに影響します。
つまり、屋根工事において重要なのは屋根材の性能だけではありません。
ルーフィングやシーリング材などの副資材が安定して供給されることも、予定どおりに工事を進めるための大切な条件です。
家づくりでは、目に見える屋根材だけでなく、その性能を支える“見えない材料”にも注目することが大切です。